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釜石医師会報

No.371 令和6年4月号

遠野郷

遠野郷は日本の原風景と評される。山々に囲まれ田園風景が広がる。1000年ほど前の安倍氏や戦国時代の阿曽沼氏の遺跡が残り、豊かな民話と伝統が引き継がれている。安倍氏の時代に一戸(いちのへ)、二戸(にのへ)、・・・十戸(とおのへ)と馬の放牧地が展開され、十戸の名から遠野となったとも言われている。現代では、馬が放牧される景色だけで、十分日本の原風景を堪能出来る。

釜石のぞみ病院 小笠原 和法

巻頭言

岩手県立大槌病院 黒田 継久

新型コロナ騒動が一段落し、今後、慢性疾患の重症化予防が注目されていると思われます。
① 令和6年度診療報酬改定での生活習慣病管理料(Ⅱ)の新設
「脂質異常症、高血圧症、糖尿病」が特定疾患療養管理料から外され、生活習慣病管理料(Ⅱ)が新設されました。療養計画書を策定し、「丁寧な説明」を行い、患者の同意を得た上で署名をいただき、おおむね4か月に1回以上交付することが必要となりました。検査・問診には医師の署名、指導項目には担当者の署名が必要で、歯科医師、薬剤師、看護師、管理栄養士等の多職種で行うことが望ましいとされています。
② 糖尿病性腎症重症化予防プログラムの改訂(令和6年3月28日)
この中で、医師会には、会員等に対して、国・都道府県における動向等や市町村の取組を周知し、求めに応じて助言する等必要な協力する、医科歯科連携の仕組みを構築し活用すること、二次医療圏等レベルで協議会や検討会を実施するなど、地域の関係者間で顔を合わせ議論することにより連携体制の充実を図ることが求められております。また地域の看護協会、栄養士会等の職能団体との連携、健康サポート薬局や栄養ケア・ステーション、まちの保健室等のように、地域で活動する保健医療等の専門職・地域住民との連携も指摘されています。
そのほか、令和6年度診療報酬改定で、慢性腎臓病透析予防指導管理料の新設も行われています。
しかしながら、他の都道府県では多職種による人材育成研修会が開催され、グループワークによる支援の仕方を学ぶといったことも行われており、岩手県の対策より、2歩も3歩も進んだ対応が行われています。
釜石では、多職種連携研修会も行われており、連携の中心として釜石医師会の重要性はますます高まっていくと思われ、さらなる発展を目指していきたいと思います。

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