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釜石医師会報

No.306 平成25年6月号

初夏の櫃取(ひつとり)湿原

先日、岩泉町の櫃取湿原に出かけてきました。37年前岩手に来て初めて登った山登りの思い出の地でもあります。37年前とは異なり、宮古街道を始め道路も舗装されて良くなり隔世の感がありますが、水芭蕉の群落は昔と同じように静かに迎えてくれました。

国立釜石病院 土肥 守

巻頭言

熊本宣言2013
岩手県立大槌病院 黒田 継久

 2013年5月16日~18日に熊本で開催された第56回日本糖尿病学会年次学術集会参加してきました。
糖尿病は年々増加し、これは日本人における生活習慣の変化、すなわち食生活の変容や運動不足、そしてその結果引き起こされる内臓脂肪の蓄積や肥満が重要な原因であると考えられています。平成20年、日本糖尿病学会では糖尿病は予防や治療をすることができること、またその根幹が、健康的な食生活(Diet)と適度な運動(More Exercise)であることを「東京宣言2008」として宣言し、糖尿病の予防と治療の向上に取り組んできました。
今学会では

熊本宣言2013

日本糖尿病学会は、糖尿病の予防と治療の向上に取り組んでいます。
糖尿病は、放置すると、眼・腎臓・神経などに合併症を引き起こします。
また、脳梗塞や心筋梗塞などの動脈硬化症も進行させます。
糖尿病となった方が健康で幸福な寿命を全うするためには、早期から良好な血糖値を維持することが重要です。
血糖の平均値を反映するHbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)を7%未満に保ちましょう。
あなたとあなたの大切な人のために
Keep your A1c below 7%
 2013年5月16日 熊本にて

第56回日本糖尿病学会年次学術集会
会長  荒木 栄一

と、合併症予防のために、多くの糖尿病患者さんにおける血糖管理目標値をHbA1c 7% 未満とし、より良い血糖管理などを通じて糖尿病の合併症で悩む人々を減らすための努力を惜しまないことが宣言されました。
また、会場では、CGM(Continuous Glucose Monitoring)と言う新しい血糖測定法を使って薬物・運動療法を分析したり、糖尿病透析予防指導管理料指導による効果を検討する発表が医師のみでなく、臨床検査技師や理学療法士、看護師、管理栄養士から多数行われ、様々な職種による集学的治療が効果を発揮していることを実感させられました。また、遺伝子研究、医療連携・チーム医療、糖尿病と癌の関連、インクレチン製剤など多岐にわたる講演が朝7時から夜8時半まで行われていました
釜石でも糖尿病対策推進会議講演会を通じて糖尿病治療の発展進歩を広め、市民の皆様の健康長寿に貢献したいと思います。

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